June 08, 2021
「データ分析がビジネスの価値を向上させる」というコンセプトは、銀行、リーガル、プロフェッショナルサービスといった様々な業界で広く認知されるようになりましたが、実際に導入する際のアプローチが課題となっています。目に見える形で成功を収めるには、どのようにデータを利用すれば良いのでしょうか?
データが持つ価値を最大限に解き放つ
データの有効活用は、組織に大きな価値をもたらします。データを解析することで、組織の機能を把握することが可能です。データを効果的に利用すれば、ビジネスの改善や拡大へのインサイトを得ることが可能となります。多くの大手企業が、データが持つ大きな価値を認識し始めていますが、十分に浸透しているとは言えません。
コンサルBig4や企業、投資銀行などでは、データが積極的に活用されてきましたが、最近ではリーガルセクターでも活発化しています。効果的なデータ分析を行うことで、プロセス効率の向上のみならず、強固な企業文化や競争力の向上など、様々な面からビジネスを改善することができます。
テクノロジープラットフォームを通じたデータ利用
ワークフロー、データストレージ、ダッシュボードといった機能を搭載したテクノロジープラットフォームを利用することにより、サービス機能が向上し、以下に示す4つの領域で改善が期待できます。
リソース活用
前回のブログでも触れましたが、秘書やバックオフィス業務など、従来はオフィスでの業務を必要としていた職種でも、データの収集・活用によってリソース管理が大きく変わります。適切なデータ管理により、過度に負荷がかかっているチームや、十分に活用されていないチームの特定が可能となります。そうしたデータを踏まえ、人員の増強、削減およびスキルアップを行うことで、結果としてフロント部署のサポートをより効果的に行うことが出きます。
企業文化
在宅勤務社員とのエンゲージメントは、多くの企業で課題となっています。データを利用してフィードバックやエンゲージメントの指標を収集し、健康セミナー、オンラインソーシャルイベント、オンラインラーニング、メンターシッププログラムなど、成功した取組みの測定とピンポイントでの評価をすることで、従業員どおしのエンゲージメントを維持し、異なる場所にいる上司や同僚との連携を強化することができます。物理的に離れつつもつながりや結束力を維持するには、職場コミュニティにフォーカスした取組みの構築が重要になってきます。
パフォーマンスと生産性
従業員がどこで勤務しているかに関わらず、ビジネスプロセスやタスクがどのように測定されているか、タスク完了にどの程度時間がかかるか、仕事の質が然るべき基準に達しているかなど、会社として把握すべき事項は多々あります
エンドツーエンドのワークフローツールを利用することで、業務状況の追跡・評価、業務の完了、スピードおよび正確性を効果的に把握することが可能となります。また、パフォーマンスの改善が必要なスタッフや負荷がかかりすぎているスタッフを把握するなど、パフォーマンスの指標としても利用可能です。例えば、深夜や週末にサポート業務を頻繁にリクエストするお客様がいる場合、適切にモニタリングを行い、マネジメントが迅速にフォローすることによって、スタッフの疲弊を防ぐことが出来ます。
全社的な意思決定
データを効果的に利用することにより、確固たる情報に基づいた意思決定が可能となります。正確なデータを参照することにより、業務の再定義や再構築をどの程度行うべきか、どの部署で追加の採用や研修が必要となっているか、リソースが余っている部署はどこか等、様々な事項を適切に判断することができます。また、業務委託の利用が有効な分野をデータをもとに特定し、コア事業における戦略的な業務に集中することが可能となります。 [参照: 外資系グローバル投資銀行]
革新的なデータ利用はビジネス革新に繋がる
当社CEOのクレア・ハートは、以下のようにコメントしています。
「優れた企業はビジネスの方向性を決めるためにデータを利用し、平凡な企業は自社の事業を理解するためにデータを利用します。怠慢な企業はデータを有効利用できません。」
データを有効利用することは、全ての企業活動に影響を与えます。詳細な過去データを基に将来を予測することは、あらゆる意思決定に影響を与えます。「明確な戦略を持った企業」と「紆余曲折している企業」の違いは、これを的確に行えているかどうかです。データを有効に利用する組織は、未曽有の危機における事業継続、戦略変更がもたらす影響の精査、人員の有効活用などを、より効果的に遂行できます。緻密で賢明なデータ活用により、市場ポジションの強化を含めた企業としての可能性が広がります。
未来の職場におけるデータ活用に関する詳しい情報は、「仕事の未来」に関する最新レポートをご覧ください。