全米トップ50法律事務所
ハイブリッド型かつITを活用した制作モデルによる業務の効率化
背景
目まぐるしく状況が変化し、案件ごとに突発的な業務が発生する全米トップ50の大手法律事務所では、資料制作やマーケティングを支える後方支援部門に対し、単なる微修正にとどまらない「抜本的な業務変革」を求めていました。同事務所が必要としていたのは、成長の足を引っ張っていた業務の停滞(ボトルネック)を解消し、高品質な成果物を大量に処理できる新たな仕組みでした。
課題
当時のサポート体制は、高まる業務需要に対応できる設計になっておらず、主に以下の3つの深刻な課題が組織の発展を阻んでいました。
- 対応時間の制限: 勤務時間が「1日8.5時間」の固定制(米国東部時間の午前9:00〜午後5:30)だったため、時間帯が異なる地域(西海岸や海外など)へのサポートが行き届かず、納期の遅延が常態化していました。
- 専門スキルの不足: サポート人員の多くが単純なデータ入力や定型作業に偏っており、事務所の広報・マーケティング活動で重要性が高まっていた「動画」や「アニメーション表現(動的グラフィック)」などの高度な専門スキルを持つ人材が圧倒的に不足していました。
- 繁忙期への対応力不足: 業務量の増減に合わせて柔軟に人員を調整できる仕組みがなかったため、案件が集中する繁忙期には現場がパンクし、品質低下や納期遅延のリスクが常に発生していました。
ソリューションと成果
私たちは、中核となる専門チーム(クリエイティブディレクター、進行管理、デザイナー、制作担当、資料作成のスペシャリスト)を軸とした、柔軟な拡張性を備えたハイブリッド型のサポート体制を構築しました。さらに、米国各地および海外拠点に控える専門スタッフが必要に応じて柔軟にバックアップすることで、対応時間を大幅に拡大し、より高度な専門性をいつでも提供できる環境を整えました。
また、IT技術を用いた「定型化された業務プロセス(業務フロー)」を導入し、依頼受付の一元管理、事前に合意した納品基準(サービス品質保証)に基づく納期の厳守、承認ルートの明確化、そしてすべての工程における品質チェックを徹底することで、業務を徹底的に効率化しました。段階的な導入(検証、拡大、安定運用)を経て、迅速かつ確実な立ち上げを実現し、お客様の社内組織と完全に融合した、シームレスな一体体制を構築しました。
主な成果は以下の通りです。
- 不満や苦情ゼロ: 納品したすべての案件において、完璧な満足度を記録。
- 42件の動画・アニメーション制作を完了: 計560時間に及ぶ専門性の高い制作業務を完遂。
- 初回提出での「一発承認率」77%以上: 大半のプロジェクトが修正なしの初版(ファーストカット)のみで完了。これは事前のすり合わせが正確で、成果物の品質が極めて高かったことを実証しています。
- 繁忙期の吸収(業務ピークへの柔軟な対応): 品質や納期基準を一切落とすことなく、動画制作で通常比120%、資料デザインで同80%の業務急増を効果的に処理。
リソースの限られた硬直的な体制から、機敏性と柔軟な拡張性を備えたモデルへと刷新したことで、私たちはこの大手法律事務所がまさに必要としていた「最適な品質、最適なスピード、最適なコスト(費用対効果の最適化)」を確かな形にしました。